[祭り用語いろいろ]
■試験曳き
9月の第一日曜日(1日が日曜日の時は次週)と祭りの前日に行われるテスト曳き。 午後2時から4時まで本番さながらに曳行する。
■曳き出し
14日(宵宮)、早朝6時から一斉に祭本番の火蓋が着られ、地車が町中を駆け巡る。 祭礼中で一番勢いがあり、豪快なシーンが見られる。
■潮かけ
海から海水を汲んで、地車本体を清める儀式。宮入り前の「みそぎ」の名残とも言われ、 曳き手も同時に心身ともに清められる。
■宮入り
昔の城入り変じて、15日(本宮)午前から、 岸城神社(中央、浜)・ 岸和田天神宮(天神) ・ 弥栄神社(春木南) に分かれて参拝する。 特に岸城神社での市役所前、「こなから坂」を一気に駆け上がる様は、圧巻である。
■灯入れ曳行
夜間の曳行はコマ・弓張り・ほうずきの提灯、およそ200個に飾られた地車は、大変雅やかに 変身します。また曳き綱には、老若男女、お母さんが幼い子の手をつなぎ、また幼児も乳母車 から、曳き綱を一生懸命曳きます。
(おばあちゃん、おじいちゃんもも孫の手を支え曳くそれが岸和田の地車祭りを継承される 根幹になっているのでしょう。)
■纏持ち
地車の先頭に立ち、由緒ある町のシンボルを担いで走る人。 交差点では、先陣争い (先に交差点に入った町に進行する優先権がある。 現在は交差点ごとに担当する年番が進行の指示をする) のため、 その力量が買われ、交渉係長(=先頭責任者、曳行責任者に代わり進行について司る)と 一体感が強まる。
■綱先・綱中・綱元
曳き手の各担当場所を言う。先頭から順に小学生以下、中学生、高・大学生となる。 特に綱元は青年団の熟練者が担当し一番の機動力となり、曳き手の花形である
■総括責任者
町会長が努め、町会全体をまとめる最高責任者である。 進行方向、正面右側乗っている町が多数ある。
■曳行責任者
通常、世話人の中から選ばれ、地車曳行に関しての最高責任者である。 進行方向、正面中央に乗っている。
■前梃子(ハナ梃子)
地車をとめたり、やり回しをする時に、2本の梃子(ヒノキ棒)を双方で操る。 相手とは一心同体 「あ・うん」 の呼吸が望まれ、一番危険な場所で、華やかな操作が 要求されることから 「ハナテコ」 の異名がある。
■後梃子
地車を方向転換させる。長い1本の梃子(樫の木棒)を操る。 特に一番後方の梃子尻をかがみと言う。 またそこへ肩を入れる者を 「かがみもち」 と言い、町一番の力持ちが担当する。
■大工方
大屋根(定員1名)と小屋根(定員3名)に乗り、地車曳行の指揮をとる役目を果たす。 地上4メートルの大屋根の上では、着流しを着て、飛行機乗り(片足立ち)をするなど、 大技が見られる。
■鳴り物
昔の地車囃子は 「七・五・三」 調が主流だあったが、現在は各町独自の奏法となっている。 大太鼓・小太鼓・鉦・笛 (全員7名) により、およそ5種類 (曳き出し・並足・かけ足・早足・ 宮入り) のリズムがある。
■やりまわし
走りながら交差点を勢いよく方向転換することを言う。 岸和田弁の行って(やって)回すが語源とも言われ綺麗に曲がると、 観客から万雷の拍手が送られる。
■行きちがい
地車と地車がすれ違うことを言い、上りが優先などのルールがあった。 以前はどの道でも自由にすれ違えたが、昭和45年から全て一方通行となった。 しかし最近は、道路事情も良くなり、臨海線の一部で、行き違いが見られる。 (上り優先=現在は駅方向に進行している方が優先がある)
■年番会議
約200年前から続く。祭りの最高機関会議。 祭禮年番三原則 「自主警備」 「自主規制」 「自主運営」 年間5回以上開かれる他に、各種団体との公式協議会は数十回にも及ぶ。
■三郷の寄り合い
昔の浜・町・村 (三郷) の祭礼団体・町会・行政が集い自主規制や宮入り、パレードの順を 決める。 現在は [ 浜 ・ 中央 ・ 天神 ] とよんでいます
■昇(抜)魂式
地車を大修理するときなど、宮司さんを招き宿っている地車の魂を祓う儀式。
■入魂式
地車の新調や大修理を終えたとき、氏神にお参りし、魂を入れる儀式。 式の後町内を中心に各所で披露する。
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